日本語履歴書の書き方

11/12/2018

皆さん、こんにちは!E活編集部です。

本日は履歴書について取り上げたいと思います。海外の大学に通っているみなさんは、英語のCVであれば大学のキャリア・センターや友人、教授などに見てもらえるため、比較的苦労することなく満足のいくものが用意できるかもしれません。しかし、日本語の履歴書をしっかりと準備するのはなかなか大変です。そこで日本語の履歴書の書き方を、ステップごとに分けてご紹介致します。

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書き始める前に
履歴書を書き始める前にいくつか確認していただきたいことについてまずお話しします。

  1. 自己分析を怠らずに!
  2. 履歴書は自己分析の結果洗い出したものを厳選し、相手に自分を売り込むためのツールです。特に自己PRや志望動機欄は、自己分析なくして良いものは書けません。まだ自己分析をしていない方は、E活編集部が以前発信した『自己分析とは』という記事を参考に、まずは自分を見つめ直してみてください(記事のリンク:https://www.ekatsu.com/orig-004.php)。

  3. 履歴書を読む相手を意識しよう!
  4. 履歴書を読む相手は、あなたのことを何も知らない人事部の方々です。履歴書を書く際は、出来るだけ分かりやすく、「相手が何も知らない」ことを忘れずに書くようにしましょう。また、人事の方は一度に大量の履歴書に目を通します。印象に残るような内容を心がけるのはもちろんですが、出来るだけシンプルな表現・分かりやすい構成を意識することをお勧めします。
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履歴書フォーマット
海外の大学に通う皆さんは、選考会を主催するエージェンシーのウェブサイトに直接記入する形で履歴書を作成したり、英語の履歴書をそのまま和訳したものを提出したりと、フォーマットに関してはかなり自由があるかと思います。実際、海外選考をしている企業が、特定のフォーマットにこだわるという例はあまりないのですが、ネット上には一応「テンプレート」というものが存在します。例えばこちらのウェブサイト(https://www.rirekisyodo.com/papers/rirekisyo-download.html)から、学生向けのテンプレートをダウンロードすることも可能です。このようなテンプレートを用いて書けば、特にフォーマット指定がない場合でも、しっかりとした履歴書を提出できると思うので、お勧めです。

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履歴書の書き方

  1. 個人情報欄(名前・住所・等)の書き方
  2. <例> Image Description Image Description

    貼る写真に関しては、印刷した履歴書にのりで証明写真を貼るか、データのままの写真を、パソコンで履歴書を編集している際、貼り付けます。写真は縦4:横3をお勧めします。

  3. 学歴・職歴の書き方
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  5. 免許・資格の書き方
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  7. 得意科目・専攻科目、趣味・特技の書き方
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    得意科目・専攻科目欄に余裕がある場合、その科目名と概要を提示した上で、得たスキルを書くこともできます。
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    私の所属する行動経済学のゼミでは、現実世界の投資判断における非合理性に着目し、潜在的に影響を及ぼす人間の感情を、従来の経済学的理論と融合させることで、より実用的な意思決定モデルを研究している。その結果、1)統計学的手法に基づく分析力、2)グループワークを通じたコミュニケーション力、そして3)仮説ベースの問題解決力が身についた。

    1)統計学的手法に基づく分析力
    (具体的な記述:例えばどのようなソフトウェアや手法を使って分析をしたのか)
    2)グループワークを通じたコミュニケーション力
    (具体的な記述:誰とどのようにコミュニケーションを取りながら、何を達成したのか)
    3)仮説ベースの問題解決力が身についた。
    (具体的な記述:どのような仮説を立て、どのように問題を解決したのか)

  9. 自己PRの書き方
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    ここで大事なのは、a. 強みの提起・b. 根拠・c. 再現性です。その一つ一つについてもう少し詳しく補足します。

    1. 強みの提起
    2. ここでは、自己分析(+他己分析)で導き出したアウトプットはもちろんのこと、志望する企業・業界がどういった人材を求めているのか、ある程度企業・業界の研究も必要です。自己分析の結果複数の強みが出てきた場合、ここでは志望する企業や業界に一番マッチする強みを書きましょう。例えばコンサルティング業界に興味があるのならば、「問題解決能力」や「分析力」を売り込んだほうが、適切なアピールができますし、営業職を志望しているならば「コミュニケーション能力」をアピールしたほうがいいでしょう。ただ、ここで自分を無理やり偽る必要はなく、あくまですでに持っている強みのうち、最適解を選ぶという姿勢が大切です。

    3. 根拠
    4. 根拠とは、aで提示した強みを良く体現しているエピソードのことを指し、ここもやはり自己分析を済ませた上で考える必要があります。エピソードは学業・課外活動・インターン等、基本的にはなんでもいいですが、明確に自分の強みが表れているものにしましょう。aで提起した強みが「コミュニケーション能力」なのに、それをアピールすべきエピソードが自分自身で開発したアプリについてだと、対人能力についての記述が難しいため、乏しい根拠となってしまいます。しかし、同じエピソードでも、例えば「開発過程で複数の教授にコンタクトをとり協力してもらった。また、テクノロジー系のイベントに参加し、主催していたIT企業のエンジニアに話をし、アドバイスをもらいながら軌道修正をしていった」とすれば、様々な人と積極的に関係を構築できる人材だな、という印象を与えることができます。要するに、書き方次第なのです。

      複数のエピソードについて書いてもいいですが、履歴書の枠は限られているので、質のいいエピソード1つの方が、質は少し落ちる2つのエピソードより良いかと思います。他のエピソードは面接やエントリーシートのためにとっておきましょう。

    5. 再現性
    6. 再現性とは、単に一回のエピソードで終わった強みではなく、入社後も継続してその強みを発揮できることを示すということです。これは未来ベースの話なので、なかなか「根拠」を提示するのは難しいですが、具体的なイメージを膨らませることである程度説得力のある再現性を示せます。

      例えば、強みが問題解決力ならば、「卒業後も、複数の業界を跨ぐクライアントや利害関係者の意向をまとめながら、経営の舵取りを支援・リードするコンサルタントとして、積極的に問題解決に励みたいと考える。」など。

      志望動機でも実際の働き方に関して詳しいことを書くと思うので、ここでは簡潔に、一文程度でもいいかと思います。

  11. 志望動機の書き方
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    志望動機は、自己PR同様、分かりやすい構成を元に書くことが大事です。繰り返しになりますが、人事の方はあなたの履歴書にそこまで時間を割けません。文学作品であれば、独創的な文章も評価されますが、ここではパッと見たときに要点が容易に掴めるよう、例に倣って書いてみることをお勧めします。

    例の右横にあるコメントは、書くべき内容の順序を示しています。これに関しては、ONE CAREERのこちらの記事(https://www.onecareer.jp/articles/507)で詳しく解説されているので、興味のある方は確認してください。
  13. 本人希望記入欄の書き方
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最後に
いかがだったでしょうか。日本語の履歴書は、英語の履歴書とは内容も構成も違うため、まともに書こうと思うとそれなりの時間を要します。キャリアフォーラム等で、海外の留学生を積極的に採用する日本企業の多くは、日本語の履歴書の提出を求める場合が多いので、早めに準備しておきましょう。

最後までご精読いただき誠にありがとうございました。この記事が少しでも皆さんの就活に役立てば幸いです。今回扱った履歴書フォーマットとは少し違うものを求められることもあるかも知れませんが、書くべき内容・本質はどれも同じです。

参考文献:

例で扱ったサンプル履歴書全容はこちら:

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